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分子イメージングは、これまで可視化されていなかった個体内での分子の動きを見えるようにする手法です。個体にダメージを与えることなく、生きたまま体内の様子を観察できるのが特徴です。
見るための道具として、「分子プローブ」と呼ばれる化合物を用います。その中でもPET(陽電子画像法)に用いるプローブは「PETプローブ」と呼ばれ、ポジトロンを使って標識します。
ここで取り上げる分子イメージングとは、生物が生きた状態のまま、生体内の遺伝子やタンパク質などの様々な分子の挙動を観察する技術のことです。分子イメージング技術のひとつに、陽電子(ポジトロン)という放射線が放出する消滅ガンマ線を計測し、生体内での分子の量や働きを捉える陽電子放出断層画像法(Positron Emission Tomography; PET)があります。PETは、高感度かつ高精度であることから、陽電子で標識した化合物は極微量でも定量性の高い評価を可能とします。また、陽電子は寿命が短いことから被ばくも少なく、生体への負担が最小限で病態生理学および病態生化学的な変化を観察することを可能とします。